思い出

過去の思い出が蘇るのは誰にも止めることはできない。

思い出したくなくても思い出されてしまう。

そしてそのたびに人間は思い出を修正し直す。

改ざんしているといってもいいのかもしれない。

嫌な思い出にも、良い思い出にも変えることができるのかもしれない。

たいていは嫌な思い出としてアップデートされてしまうのだが。

 

 

 

 

 

夢や妄想に近いものなのかもしれない。

けれども無意識に変更されているのである。

自動的に嫌な思い出として思い出されてしまうのである。

そして自分自身で思っているからこそ信じ込んでしまうのである。

口に出すようなことはしないから、どんどん思い出は書き換えられてしまうのである。

 

 

 

 

それは恐ろしい出来事なのかもしれない。

例えば過去の出来事を大人になってからトラウマとして認識してしまうこと。

急に過去の思い出に怒りを覚えるようになってしまうのである。

何かの拍子にそのことに気づいてしまうのである。

その周囲の記憶にいい思い出は存在しないことになってしまうのである。

 

 

 

 

過去の思い出は誰も覚えてはいない。

そして記録にも残ってはいない。

逆に言えば上手く修正することでその人のその後への変化につながることもある。

それは自分の意志によって変えることもできる。

自分にもこんな素晴らしい思い出があったんだと振り返るのである。

思い出すことで人間は変わることができるのではないだろうか？