治験と習慣

治験生活によって習慣化されたことがいくつかある。

規則正しく睡眠するようになった。

食事の時間も規則的になった。

食べる前に手を合わせるようになった。

食べる前に消毒ナプキンで手を拭くようになった。

配膳を戻す時に「ごちそうさまでした。」と言うようになった。

毎日、お風呂に入るようになった。

新聞を三紙、読むようになった。

 

 

 

 

トイレで小便の時も座ってするようになった。

便器に座る前に消毒スプレーで便座を拭くようになった。

一日を通して水分を多く摂るようになった。

まだある。

服を下着も含めて毎日取り換えるようになった。

運動を全くしなくなった。

パソコンと本を読む時間が多少増えたような気がする。

ざっとこんなところだ。

 

 

 

 

集団生活が規則正しい習慣化に反映されたのだろう。

やや潔癖気味になったような気がする。

けれども一人暮らしに戻ればまた若干、不潔でズボラな生活に戻るのだろう。

残すところ数日で終わりだ。

名残惜しいところはある。

バランスのとれた栄養のある食事を毎食、用意してもらうのは本当に助かった。

しかしそれでも、やはり早く外に出たいという気持ちがある。

 

 

 

旅行の時の感傷に似ているのかもしれない。

刑務所に入っている人の気持にも近いのかもしれない。

やはり早く日常生活に戻りたいのである。

何気なく生活したいのである。

ここで学んだ規則正しい生活も外に出ればまた普段の生活に戻ってしまうだろう。

けれども自分は不自由な自由を選びたいのである。